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おとなカレッジ

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タイでゾウに乗る

1998年2月、彼(現主人)のお母さんと一緒に「タイ・チェンマイ5日間」の旅に出かけた。当時は何故かタイブームで、会社の友人達も海外旅行といえばタイだったので、ゾウの形のチョコレートがお土産で回ってきたものだった。私にとっては初のアジア観光なので特に気合が入った。私の目的はマッサージとゾウのトレッキングツアーだ。買い物や観光には特に興味がないので、どうでも良かった。海外で暮らした経験はあるものの、ツアーに参加するのはこれが2回目と言う超初心者なので、ちょっと緊張した。

成田発~バンコク行きのタイ国際航空にて出発!タイ航空は初めてだが、欄の花をプレゼントしてくれたり、CAさんも民族衣装を着ていてタイの雰囲気を醸し出していた。早速、タイのビール「シンハ」をいただく。機内でのお楽しみは、何といってもただ酒でしょう♪いい感じに酔っ払いながら、まだ見ぬタイへの思いをはせて、お母さんとの会話も弾んだ。

バンコクに到着後、国内線に乗り換えてチェンマイへ向かう。わずか3時間程の距離なのに、しっかり食事が出てきた。ラッキーな事に、ビジネスクラスの食事があまったとの事で、陶器に入ったアヒルの料理が食べられたのだ。タイの飛行機は、わずかな距離でも食事が出るらしい。これがタイ流のサービスだとガイドは説明していた。チェンマイで現地ガイドと合流し一路ホテルへ。チェンマイオーキッドホテルと言うステキなホテルだった。荷物を置いてすぐに食事へ向かった。

川沿いのレストランで、タイの魚料理をいただく。ここでツアー参加者と交流を深める。仲良しおばさん3人組、陽気な阿波踊りのおじさん、変わり者母娘、若い子連れと私達の計11人だ。食事もすすみ、簡素なステージでカラオケの音楽が流れ始めた。何故か北国の春だ!たどたどしい日本語で、現地の女性が歌い始めた。日本人向けのサービスだろう。そう思って聞いていると、隣の阿波踊りおじさんが、チップを女性に差し出したではないか!「日本の外国人パブではあるまいし~!」と、ちょっとビックリしてしまった。女性も嫌がる様子もなくスンナリ受け取っているところを見ると、よくある事なのかも。

翌日、待ちに待ったエレファントトレッキングだ!ワクワクしながらバスに乗る。かなり山道を登り、少数民族の村に到着。まず、ゾウの訓練などのショーを見る。器用に丸太を運んだり、指示通りに動いたりして、とても楽しかった。その後、いよいよゾウに乗ることになった!ゾウの背中にちゃんと座席が用意してあり、少し高い足場から乗ることになる。ゾウ使いのお兄さんは、ゾウの首のところに股がっていた。

実際に乗ってみると、ものすごい高さだった!馬に乗ったときも怖かったけど、その比ではない。ゾウは、ゆっくりと力強く歩き始めた。笑えるのは、ゾウの体毛と言うか、頭の辺に固い毛が何本か生えているのだが、和田 勉にそっくりなところだ。しばらく進むと浅い川に入り始めた。水の抵抗でゆらゆら揺れて、ちょっと怖かったが落ちたりする事はなかった。

ゾウ使いのお兄さんが、英語で「名前はなんと言うのか?」と聞いてきた。私達の名前を教えると「ふーん」という感じだった。前を行くおばさん3人組は大声で「北国の春」を熱唱していた。私達は笑いながらのんびり景色を楽しんだ。ちょっと気になったのは、ゾウ使いのお兄さんが、ゾウを操るのにつかっている道具だ。カマのようなちょっと先がとがった物で、ゾウの耳の後ろを刺したり、足で蹴ったりするのだ。ゾウは痛くないんだろうか?以前、タイのジャングルで木材を運ぶのに、ゾウに覚せい剤を打って強制労働させているニュースを見た。「こういう観光も、ゾウにとっては苦痛なのかな?」そう思うと胸が痛んだ。

楽しかったトレッキングも終り、次は筏で川下りを楽しんだ。筏をこぐ青年は非常に穏やかな顔をしていて、周りの風景にとてもなじんでいる感じがした。ゆっくり流れる川と緑豊かな山々、日本にはない景色だけど、何故か懐かしい。不思議な感動に包まれた。船着場に着くと私達のバスが待っていた。筏はどうするのかと思ったら、担いで元の場所まで戻るのだそうだ。ご苦労様・・・。

その夜は、古典舞踊を見ながら、カントークディナーというタイ北部の料理を満喫した。ジャスミンの香りのもち米に、辛口のカレーのようなものがとても良く合っていて美味しかったし、踊りも素晴らしかった!これぞタイ!と言う感じの一日だった。

翌朝、バンコクへ向けて出発するため、身支度を整えていると、何か体が変な感じだった。微熱があるようなだるい感じで、体中がむずむずする。お腹の辺を見てみると、赤くミミズばれのようになっている。「ゲ!変な虫に刺されたのかしら?」しかし、お母さんは特に変わった様子もないという。とりあえず、ムヒを塗ってかゆみを抑える事にした。

チェンマイに別れを告げ一路バンコクへ!チェンマイから来ると、ものすごい都会だ!車とバイクの密集した道路、腐った?魚をたくさん積んだトラック、アジアのエネルギーをバンバン感じるような町だった。笑ったのは、バイクや車に「クレヨンしんちゃん」のシールを貼っている人が多かった事。タイでも日本のアニメは人気があるそうだ。

まずは、有名な寺院を観光する。エメラルド寺院、暁の寺院、涅槃仏寺院など早足で観光した。涅槃仏はその大きさに度肝を抜かれた!一度見ておいて損はないと思う。寺院のあちこちにシャム猫がいた。さすが原産国、野良猫も一味違うのだ。帰りに際、おばさん3人組の一人がボートに乗り損なってメコン川に落ちてしまった。船と岸の隙間から足を踏み外したらしいのだが、ドボンと水に漬かってしばらく上がってこなかったので、現場は大騒ぎとなった!近くにいたタイ人が来て、網を差し出したり、何かわめいたり、騒然とした中ポートの船員が浮き輪を投げて、おばさんは助かったのだ。その後、日本人の医師がいる病院に運ばれたそうだが、「現地係員の対応がなっていない!」と怒り心頭といった感じで戻ってきた。

その後、タイスキの夕食を済ませた後、ナイトバザールで自由にショッピングを楽しんだ。お母さんは、可愛い木彫りの置物や食器などを購入した。物売りのおばさんが、買え買えとうるさいので、「半額以下なら買う」と言ったら、「ぴゅ~オマンマ食い上げだよ」と言ったのがおかしかった。最後に伊勢丹に行って果物やビールを買い、ご機嫌でホテルに戻った。

次の日は、オプションで水上マーケットに行った。器用にボートの上に食材や籠を積んで、水路を行き来する様子はとても楽しかった。ここで、驚いたのはお土産を売るタイ人はフランス語、英語、日本語などを喋れるということだ。やはり生活がかかっているので、必然的に覚えるのだと思うが私も見習いたい。夕方は、なぜか北京ダックを食べてその後、いよいよタイ式マッサージをする。ちょっといかがわしい感じの店内に入り、カーテンで仕切られた布団に寝かされる。しかし、マッサージは非常に気持ちが良かった♪天にも昇る気持ちというか、最後の背中海老ぞり固めを受けた後、体中がとても軽くなった気がした。

ご機嫌で迎えのバスに乗ると、マッサージを受けずに、ホテルに帰ったはずの親子連れが乗っていた。「ホテルに戻ったんじゃないんですか?」と聞くと、これまた怒り心頭で、「皆を降ろした後、バスの運転手は暗がりにバスを止めて電気を消していなくなったのよ!子供は泣き叫ぶし、運転手は戻らないし、散々な目にあったわよ。帰ったら旅行会社に文句言ってやる!」と息巻いた。現地ガイドも一緒にマッサージ店にいたから、他に頼る人がいなかったのだ。可愛そうに。他のツアー客は散々な目にあったようだが、私達は無事ツアーを満喫したのだった。

その夜、ホテルで最後の買い物をしようと思ったが、「どうせ空港でも時間があるし」と思って何も買わなかった。その後、お土産に買おうと思っていたゾウのチョコレートが、空港ではホテルの3倍もすることが発覚。空港の土産売り場の女性に「何で3倍もするの!まけてよ!」と言ったところで後の祭り。仕方なく、高いお金を払ってお土産買う羽目になってしまった。ゴーン。

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